劇団鳴かず飛ばず

その日の朝は、早かった。

連絡用メーリングリストには6時前から「おはメール」が投稿される。

集合は7時45分。
前日の稽古で、参加者には大まかなスケジュールが伝えられていた。

そう。
いよいよ、エンディングロールの撮影が始まるわけだ。


上町クローズライン　陽のあたらない英雄列伝 vol.2
薩州ファイブ～揖宿・5人番のアコウ伝～
西郷さんの銅像前でおなじみの中央公民館にて、
2010年4月24日(土)・25日(日)上演。

掃除や、撮影の準備、メイクなどの時間も必要ということで、
集合は早かったものの、11時から撮影を開始。

撮影場所は鹿児島繁華街天文館のとある一角。
普段はライブなどで使われるらしいこの撮影場所は、照明機材が一切無い。
一歩足を踏み入れると、そこは暗闇の閉鎖空間。
下見の際も懐中電灯片手に確認したものだ。

使用するカメラは、3台。
6灯の照明を設置し、緊張感のある空間へと姿を変えた撮影現場。
















































いつもと違った髪形やメイクに、どことなく気合を感じる。

いざ撮影が始まると、時間のたつのは早かった。
もちろん、撮影はこの日1日だけ。
この日撮った映像で勝負なわけだ。
頭の中で映像を組み立てながら、撮影を進めるわけだ。
一体何回踊ったことだろう。大変だったに違いない。

普段の稽古ではミスなんてしないような人がミスしたり、
普段は余裕綽々で踊ってる人がカチンコチンにダンスしてみたり。
普段、注意ばかりされてる人がいい表情で普段よりうまく踊れていたり。
















そういった緊張感を全身で楽しんでる彼らを見て、俄然こちらもテンションが上がる。

そんな相乗効果で、撮影は実に6時間にも及んだ。

ビデオテープ5本分だ。もう、ヘロヘロだ。
照明やダンサーの位置、カメラのアングルや色まで。
頭をフル回転させて撮った5本。
















しかし、これで終わりではない。
この5本をPCに取り込まなくては、編集も何もあったもんじゃない。大変な話だ。

さて。
次回はいよいよ編集作業。
特に書くこと無いけど、まぁ、こんな感じで編集ってやるんだよってなことを書いていこう。

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